スタッフのひとりごと 26MTBの魅力と優位性
店主のタカダです。
今回のお題は、ハードテイルを中心に約30年にわたり愛用し続け、今まで10台ほど乗り継いできた『26インチホイール径のマウンテンバイクの魅力』についてお話します。
思いの丈がたくさんで長文になりましたが、どうか最後までお付き合いくださいませ。
重宝する理由をまずはシンプルにお伝えすると、”26規格は操舵性よく扱いやすいタイプの車体で、何かと乗りやすくコンパクトで収まりがよいところ。
大きく小さくもない絶妙なサイズ感がトータル的に塩梅バランスをとり、クイックで初動が軽く、低重心だからこその安定の良さはフラフラ感少ない安全な走行につながります。
また”26は性質上、大きい車輪(”29=700c規格)の車体に乗るとありがちな”乗せられている感”が少なく、”自分で操作している”ダイレクト(リニア)感が強いため、スポーツ自転車特有にある必要な乗り方の習得が自然と早く身に付きやすい傾向もあります。
特に体格的に小柄な方やまだ不慣れな方は、結果的にメリットが多いかと思います。
さらには、
車両の保管・車載・輪行(設置・収納・運搬)などの際にも、コンパクト設計の良さが光ります。
まさに「座って半畳、寝て一畳」。
メンテナンス作業時には”29規格が1.5~2畳位のスペースを確保したいのに対し、26インチの車体は基本的に1畳でも足りそうなほどの省ボリューム感です。
ところで、
昨今はMTBの29er標準化やロードバイクは昔ながらの700c継続(共にETRTO規格622)で、より高い速度域と走破性を求めた大径ホイール採用がすっかり流れの中心となりました。
ここで、少々ロードバイクの性質について触れてみます。
スポーツ自転車の中で、最軽量・最速なオンロード界のチーターのような位置付けです。
ご存知の通り、
もつ特性を活かしロングライド・ヒルクライム・ロードレースなどのジャンルで活躍する人気の車種♪
ファーストバイクにロード派が多いのは、その様なところからなるのかもしれません。
ただ、
圧倒的なスピード感と軽量性が最大の長所である反面、もろ刃の剣の一面も持ち合わせています。
代表的な例は、
MTBやクロスバイクなどのフラットハンドル仕様に比べると、ドロップハンドルはレバーが握り込みにくい・一定以上の速度で走行しないとフラフラしやすく安定しにくい・細めのタイヤなので接地性ならびに安全性が高くはない…こと。
つまり、
比較的ブレーキを効かせにくく・STOP&GOの繰り返しをあまり得意とはせず・転倒リスクが高い傾向(特にタイヤ幅28c=28mm以下の際)があるため、不安定な路面シチュエーションをはじめ信号や交通量の多い環境下ではより注意が必要になります。
このような理由からバイクルームシンでは、特にスポーツ自転車にまだ不慣れな方や体格的に小柄な方には、できれば最初はフラットハンドル車で太めのタイヤ装備からをオススメしています。
例えばビンディングペダルデビューの際、急に始める前に先ずはスポーツ自転車自体に慣れてからSTEP by STEPでと同様に、ここでは不要なリスクの回避がベターという意味合いです。
あえて流行りの機材や軽さとスピードばかりを追求せずに適材適所を意識しつつ、当店は安全面を最優先にしています。
その中でも、シンプルに扱いやすく安心志向な点などを総合的に考慮し、昔ながらの良き26インチをイチオシしています。
(体験サービス<<< レストア車<<<)
(↑26MTBでも軽量仕様が可能です!ロードバイクもびっくりな6kg台!!)
ちなみに、マウンテンバイクは実質的にはクロスバイクに近い系統です。
そのネーミングからダート専用車を連想されがちなものの、オンロードもスムーズに対応します。
大衆的な自動車に例えると、
4WDジープタイプの三菱パジェロが[街乗りから高速道路走行をはじめ本領発揮のダートまでオンオフ問わず幅広いアクティブゾーンをカバーしている]さまと同じイメージです。
(オフロード対応仕様 幅50mm太めブロックタイヤとサスペンション装備:本体約11.2kg)
※↑MTB↓はベースが同じでも数点の装備変更で持つ性能・性質をガラリと変えられます
(オンロード快速仕様 幅32mmスリックタイヤとリジッドフォーク装備:本体約9.9kg)
MTBとクロスバイクの違いは?
※表記は一部のケースに例外あり
●MTBとは
本来の主戦場はハードなオフロードでの使用が想定されています。
そのため、
基本的に本体のフレームを含む各パーツ構成は、過酷な環境下でも問題なく機能を発揮できる性能が強く求められます。
●クロスバイクとは
オンロードでの使用をメインに想定されています。
基本的に舗装路での稼動効率性の向上をベースに設計・構成されたパーツを主に採用しています。
26MTBは、高耐久な造りで、守備範囲が広く、比較的コンパクト。
特にその身軽さ手軽さは、近年増加傾向にある災害時の緊急移動手段としても適しており大いに活躍の場があるのかもしれません。
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ここまでのご一読ありがとうございました。
最後に…
仮にスポーツ自転車の基軸的な位置を26MTBとして、走り方の基本と身体の使い方の基礎他を早い段階で身に付けておければ、その後「ロードはもっと速く安全に・MTB29erはもっと安定感よく人馬一体に扱える様になる」傾向が多々あると考えています。
つまり、26MTBが一定以上うまく乗れると、より大きいホイールの車体に乗った際さらに確実に楽に速く走ることが自然と可能になるとこれまでの経験上、強く感じています(危険回避・対応力・安心感など向上の相乗効果)。
このような側面も当車種の長所に思います。
まだまだお伝えしたいお話はタップリですが、それはまたの機会に。
皆さまの今後に、何かしらお役に立てましたら幸いです。