スタッフのひとりごと ご要望増えています。ロードチューブレスのい・ろ・は
チューブレスシステムは、MTBカテゴリーではすでにスタンダードですがロード系もここ数年で徐々に身近になってきました。
ユーザー様からの感想は「乗り心地が格段に良くなった」、「足回りの安定感が向上した」、「路面ノイズが圧倒的に減って静かになった」など、その恩恵を充分に感じている方が多い様子です。
これから使ってみたい!の方々からは、「今とどのくらい変わる?予算は?チューブレス化には何が必要?シーラント剤の扱いって大変?」のお話が中心です。
ところで、”チューブレスシステム”は2種類あることをご存じですか?
UST(ユニバーサル・システム・チューブレス)は、チューブレス(シーラントを入れない)とチューブレスレディ(シーラントが必要)方式があります。
すでにご存じの方からは「両方とも使い比べたことはないけれど、どちらが優れているの?」と度々ご質問をいただきます。
答えは…どうしても一長一短に思います。
その理由はとっても長文化しそうなのでここでは割愛しますね(笑)
ちなみに、スポーツ自転車のタイヤシステムの違いは。
主に3つの方式があります。
①クリンチャー(タイヤとチューブが別体構造でリムにはめる)
②チューブラー(タイヤとチューブが一体構造でリムに接着する)
③チューブレス(チューブが無い構造でタイヤをリムにはめる)
完成車の場合のデフォルトはクリンチャー方式の採用モデルが多く、チューブラー方式は比較的カーボンホイールに多い傾向です。
シーラント剤とは。
『粒々状の微細な固形成分を含み、豆乳や飲むヨーグルトのようなトロミある状態で主に白色の液体』、それがシーラントです。
ゴム質を主成分とし、空気に触れることで反応→水分が揮発して固体になります。
それをタイヤ内部に入れて使用します。
その役割は、パンクした時に小さい穴なら自動的に塞いでくれることがまず大きな働きの一つ。
これはどのタイヤシステム(上記①~③)に関わらず有効でとても便利です。
ただ、便利な反面でゴム質のため使い方には注意が必要です。
まずは服に付くと落ちにくく(定着しやすい)、定期的な補充が必要(液体質は自然と揮発する)。
ホイールバランスが調整できなくなったりもします(タイヤ内で液体が流動するため)。
また、シーラントの付着したタイヤをクリンチャー方式で使う場合は、チューブとの癒着を防ぐために予め洗浄しておく方がいい部分もあります(ベタベタの元となるシーラント除去)。
最近、店頭でもシーラントの取り扱い方法に関するご質問が増えています。
「汚れる・ひと手間かかる・パンクした際に面倒そう…」と敬遠される方もおられますが、上手くシーラントとお付き合いができればとっても便利なものです。
シーラントの役割とは。
冒頭のお話の通り、”チューブレスシステム”には2種類あります。
『チューブレスレディータイヤはシーラントを入れる必要あり(併用することで性能発揮)・チューブレスタイヤはシーラント入れなくてもエアー保持可能な設計』ということが大まかな違い。
どちらも、ニップルホール・バルブホール・リム側面とあらゆる空気の通り道をしっかり塞ぐことが最重要ポイント。
チューブが無くタイヤ単体なので、空気の逃げ道があってはエアー保持ができないということになり、パンクしているのと同じこと。
そこで、シーラントの出番です。
チューブレスだからこそ最大の役割は、あらゆる隙間に液体が行き渡って固形膜=固形シーリングを形成することでエアーの漏れを防ぐことなんです。
そんな理由から、リムとタイヤの気密性=密閉性を上げるためにどちらのタイヤタイプもシーラントを入れて使用する方が実用的ではあります。
もちろんパンクリスクの低減にもなります♪
実はなかなか鬼門!?ホイール(リム)とタイヤの相性。
現在では多くのメーカーからチューブレス対応ホイールやチューブレスタイヤがラインナップされています。
多数派のクリンチャーの場合は通常、リムとタイヤのマッチングは特に気にせず対応規格をまず合わせ、乗り手の用途や好みの方向性により選択されていますよね。
ですがチューブレスの場合、実はどれとどれを組み合わせてもOK…と言うわけではないんです。
その規格設計が同じであったとしても、リムとタイヤのメーカーが違う場合は残念ながらしっかり適合しないケース(いわゆるビードがでない…リムにタイヤがなかなかはまらない…etc)が起こることが度々あります。
そういう意味での”相性”が出てくるのがチューブレス特有のお話で、それが心配で二の足を踏む方もおられるのではないでしょうか。
さて、ここまでのお話の中で(長文にお付き合いくださり恐れ入ります)、
「何だかシーラントやリムとタイヤの相性ほにゃららetc色々難しそうかも~!?」と思われた方へ。
そこで朗報です!!
MAVIC UST(チューブレス)、初めてのチューブレスにはこの安心感が大きいです。
それはMAVIC=マヴィックのESA(イージー・セーフ・ファスト)チューブレスコンセプトが採用されたチューブレスホイールと純正タイヤです。
チューブレスタイプのホイールには、最適タイヤ・チューブレス用バルブ・シーラント・シーラント注入に必要な用品類(テープタイプには専用テープも)が一式付属します。
ホイールを先に準備して、そういった用品類の相性良さそうなものを後から選ぶのって案外迷うことが多いんです。
それぞれが”最適設計”だから、「ビードがでない…タイヤはめるのが固くて大変…シーラント入れても定着しない…チューブレスとして乗りたいのに結局クリンチャーとして使うことに…」などは心配ご無用。
ご自宅のフロアポンプで拍子抜けするほど簡単にビードがでますし、本来の設計性能がいかんなく発揮されてきっと試してよかった!と感じていただけると思います。
↓”イージー・セーフ・ファスト” 細かな設計にしっかりこだわるからこそ、高次元で双方の適合性が保てます。
特にオススメは”FORE”テクノロジー採用モデル。
ISM4D(リム外面側のテクノロジー)
FORE(リム内部側のテクノロジー)
FORE採用リムの内側はチューブレステープ要らず(スポークホール無しのフラット形状で完全密閉)のため、テープ側から起こりがちなエア漏れリスクを無くすことに絶大な効果があります。
さらに、MAVIC独自技術でリム自体の素材を溶かし込んでネジ山を作るため、素材自体が一体化して強度の向上、尚かつ外周部の大きな軽量化につながり、他社製法に比べ剛性や強度面・軽量化に大きく貢献しています。
最後に…MAVICチューブレスシリーズにはたくさんのラインナップが用意されています。
初めてのチューブレスに特にオススメなのはFOREテクノロジーを採用したアルミリムシリーズ。
メカニック高田的には自分が選択するとしたら、ロードチューブレスはこのリムテクノロジーとMAVICの最適設計タイヤの組み合わせが今のところベストかと思います。