スタッフのひとりごと これからメンテナンスご検討の方へ


自転車整備士・メカニックのタカダです。

『スタッフのひとりごと』。だいぶ久しぶりの更新となりますが、ここ数年グッと増えてきたご要望について、これからメンテナンスをご検討の方へ事前のご案内も含めてこちらに書きたいと思います(やや長文です)。

それは主に「しばらく乗っていなかった愛車を復活させたい!」または「中古を譲り受けた・買ったのでしっかり乗れる状態にしたい!」という内容のお話です。

現行最新モデルの新車はたしかに魅力的だけれど、思い出の詰まった車体をリメイクして再び乗れる喜びや、当時欲しかった過年度モデルがようやく所有できる嬉しさは、また違った魅力があります。

メンテナンスお承りのレギュレーション<<<をご確認いただき、お承り可能な場合は事前予約の上、実車を前にお話を進めていきます。
まずヒアリングから始め、ご希望内容と実際の状態を照らし合わせ、必要パーツの選択や費用面など解決策を具体化します。

●「しばらく乗っていなかった愛車を復活させたい!」ケース
「5年くらいそのままだった」時に「10年以上かも」の例は決して珍しくありません。

軽車両である自転車は自動車やオートバイと異なり、エンジン機器搭載をはじめ電装系・油圧系装備も少ない車種で、比較的メンテナンス頻度が多くなくても大きくは問題なく使い続けられる乗り物なのかもしれません。
ただ、
人力である自転車は決して”頑丈で重厚な造り”ではなく、特にスポーツタイプは”扱いやすく軽量な構造”をしているため、繊細かつデリケートな面をもっています。

「自転車ならしばらく振りでもわずかなメンテナンスでまた乗り始められますか?」とお話を頂戴することもありますが、安全保持の観点では消費期限の短い順(タイヤ・チューブのゴム製品をはじめブレーキパッドやチェーンなど消耗品が主に劣化)に交換が基本的に必須です。
もちろん、全体的なネジ緩みの点検や部分注油・セッティングの再調整(調節/調律)の必要性も加味します。

また、特に年単位で稼動されていないパーツ箇所は”しばらく動かしていないからこそ”出る特有の症状が表面化し、連鎖的に問題を引き起こすこともあります(思いのほか多い事例はギアを操作するシフトレバー内部の不良)。
メンテンス

●「中古を譲り受けた・買ったのでしっかり乗れる状態にしたい!」ケース
こちらもメンテナンスの方向性自体は上記ケースとほぼ同様になりますが、大きな違いは過去の情報(整備状況や使用環境などの履歴)を追いづらい場合があり、それに伴い現所有者が今の健康状態とこれから先を想像しにくいこと。言い換えれば、現在もつ機能発揮の良否と今後の展望予測が難しいことです。

このような場合、メンテナンスのスタートラインをイメージしやすくするためにまずは時系列と現時点での状態・情報を元に、未来予想図をふまえご一緒に整えていきましょう。

最後に。
メンテナンスお承りは、車検制度がないため「ここからここまで」の一定基準をどうしても共有設定しにくい部分があります(特にパーツ構成上スポーツタイプの自転車において)。

上記、2事例のケースで共通しているのは『じっくりお話(ヒアリング)して、しっかり状態を診て(診察)、その診断結果をもとにご相談(カウンセリング)し、目的と手段を明確(お見積り書作成で作業内容の可視化)にし、ケースバイケースに応じて一人ひとりに合った的確なプランニングをご提供する』その一連が非常に大切であること。
それは、起こりがちな内容の過不足・不安要素の未解消・事後報告の発生等の防止につながります。

今回のケースのように「ご希望と実際の状態を充分に照らし合わせより精査したプランニングが必要」な場合は本メンテナンスへ入る前に診察サービス<<<を店頭にてご紹介しています。

あまり多くの時間がかかることの少ないメンテナンス(パンク修理やバーテープ交換など)に比べ、より時間を要することが多い”診察サービス”は、通常のラストオーダー締切から+30分前に受付終了(終日18:00まで)となります。

受付開始は平日14:30~・土日祝日11:30~です。事前予約の上、お時間にゆとりをもってご来店くださいませ。

メンテナンス工賃表<<<こちらもご一緒に
みなさまの安全快適で楽しく、そして健康につながるスポーツ自転車生活のお手伝いがかないましたら幸いです。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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