スポーツ自転車は、フロントとリアギアの組み合わせでたくさんのギア位置を選択できるのが一つの利点です。
そんな中、ここ数年で増えてきたのは”Fシングルギア”仕様。
つまり、フロントギアは1枚のみでリアが多段ギアということです。
「せっかくの多いギア比の選択肢が減ってるのでは?」…確かにそうなのですが、減った代わりに得るものも大きいんです。

すでにMTBやシクロクロス、一部のクロスバイクのカテゴリーではスタンダードになりつつあり、ロードでは平坦基調やヒルクライムメインの用途に活躍の場が広がっているようです。
実際に当店でもご要望が増えています。
昨今はFシングルギア専用フレーム(Fディレイラーが取付不可の構造)も徐々に出てきています。

フロントシングルギア MTB

フロントシングル化のメリットは?

●後側のギア変速のみなのでライディングに集中できる(これ意外に重要!)
●メンテナンス性が良くなる(チェーントラブルにも対処しやすく、お掃除が楽ちんに)
●必要充分の実用的なギア比計算がし易くなる(前側決めれば後輪ギア比メインに考えれば良し)
●軽量化になる
●エアロ効果が上がる
●外観がスッキリするetc
…このようなところが主なFシングルの良さ。

ただ、得るものがあればもちろん失うものもあります。いわゆる”光と影”の関係ですね。
▲オールランダーな速度域(5~60kmほどの範囲)には後輪側のみではギア比が足りないことがある
▲Rギア側のトラブルがシビアになる(変速はR側に依存するためディレイラー不調などの際に、とりあえずF側で変速して凌いで~などの誤魔化しが効きづらい)
▲まだまだシングル対応のギア板(チェーンリング)のラインナップが多くはない
…主にこの辺りでしょうか。

現在スタンダードの前後組み合わせギア構造(2×8~11Sなど)は元々、”後側のみで対応しきれないギア比の変化を補うため、前側の変速も合わせて使うことにより低速~高速まで幅広い速度域を全体的にカバーする”ことが主な目的。

フロントダブルギア

例えば、前2段・後10段は2×10=合計20段。前後多段ギアの場合、特にチェーンラインのたすき掛けの組み合わせ(斜め使い=前インナーなら後トップ側2枚はNG+前アウターならロウ側2枚はNG=実質16段ギア)は使用上、良しとはされていません。
では実質16段ギアが有効範囲であるとして、実際に満遍なく実用的に使っているかどうかは別。
店頭でも「いっぱいギアが付いてはいるけれど、使っていないギアも多いんだ~」のお声は意外と多く、使用環境が多岐でなければたくさんのギアが本質的に必要な方は少ないのかもしれません。

シングル化には何が必要?

主な作業工程は、”チェーンリング(またはクランクも)交換+チェーン交換(または長さ調整)+Rギア周り交換(互換性および機能上で必要な際やご希望のある場合のみ)”。
では、どんなラインナップがあってどれがオススメか!?
今お使いのベースのパーツによりますのでまずは店頭にて…。
ケースバイケースが多く、そのパーツ代と作業工賃にもかなり幅があるため、さらに長文化しそうなのでここでは割愛します(笑)

結局わたしはフロントシングルに向いてるの?

フロントギアのシングル化は、まさに”シンプルイズベスト”を望む場合にオススメです。
機材的なウンチクよりも走りに集中したい方、一番汚れが目立つチェーン周りのメンテナンスを素早く済ませたい方は特に!
実際にFシングル化された方のご感想で一番多いのは「なんだか色々と楽になった!」のお声です。
ちなみに…
当店スタッフ一同の愛車は、ロードからMTB・クロスバイクまで全てFシングル仕様。
完成参考見本にもなるかと思いますので、「見てみたい~~」の方はお気軽にお声かけくださいね。

ridea