スタッフのひとりごと 先日の”フロントシングル化”の追記

暑い日が続きますね~~。
しか~し、九州の血が濃く色黒なメカニック高田は実はけっこう平気だったりします♪

さて今回はスタッフのひとりごとフロントシングル化で最適化の追記のお話。
店頭にて度々お声がありまして、もうちょっと詳しい内容をご紹介します。
特に、その構造とシングル化にあたってのポイントを。

+-に取り付け後

Fギア歯はシングル専用品

多段ギア(2or3段)用のギア歯と異なり、チェーンが横移動する必要および機能がない(むしろされると困る…)ので、基本的に歯先はプラスとマイナスの形状をしています。
チェーンとは偶数のコマ数からなる構造体のため、リンク間で広い部分(+)と狭い部分(-)が交互にあります。
そのギア歯とチェーンの”+-形状”位置を合わせることでしっかりと噛み合い、Fギアがシングルでもチェーンが横方向へ脱線しにくい構造に。
そんなワケで、多段ギア用のチェーンリングでフロントシングル化した場合は、保持力不足からいつチェーンが脱落してもおかしくない状況といえます(時折そんな経験談を耳にします)。

+-が必要①

+-が必要②

Fギア歯をクランクへ取付ける

クランク本体の根元側に取り付けるDM(ダイレクトマウント)構造を除き、基本的には通称ゴピン(5ピン)が1パック必要です。
※クランクが4アームの際は、4ピンを使い1ピン余りとなります。
素材はアルミやステンレス(≒スチール)製が一般的です。

”ゴピン”は、雄雌側の長さの異なる主に2サイズ展開(↓画像/長い:ダブル用/短い:シングル用)。
ちなみに、同じ規格(シングル用orダブル用)として販売されている中でも、メーカーにより雄雌の長さ設計がコンマ数mmほど違うことがあります。
また、Fシングル用のチェーンリングであっても、クランクアームとの厚みの相性によりダブル用の方が適している場合もあるため、どちらのケースも注意が必要です(意外と共に要現場合わせ!)。

5ピンセット ダブル用とシングル用

5ピンセットは長短あり

前後ギアのチェーンラインのバランスを考察する

↓画像のチェーン位置はR11段ギアの真ん中(内側5段・外側5段の中心)。
この状態で、Fギア歯とのラインが車体と並行、またはF側はもう数ミリ外寄り(アウター側)であることが、ワケあって基本的に良しとされています。

前後でチェーンラインのバランスを考慮する

最後に。

Fシングル化も色々とケースバイケースやウンチクがありますので、この場では長文化を避けつつ…さらに詳しいお話は店頭にてぜひどうぞ!