スタッフのひとりごと 小さな巨人たち②(ギアワイヤー編)


自転車整備士・メカニックのタカダです。
前回のスタッフのひとりごと>>>小さな巨人たち①(チェーン編・タイヤチューブ編)
前々回のスタッフのひとりごと>>>これからメンテナンスご検討の方へ

今回のお題はシンプルに一つ、ギア(シフト)ワイヤーのお話です。
昨今、上位グレードコンポの中では電動コードも一般化してきましたが、当内容は根強く現在も標準的に普及している金属ケーブルタイプの方になります。
それでは本題を。

多段ギア構造のスポーツ自転車一台を構成する各ワイヤーは、基本的にブレーキ側2本とギア側2本の合計4本。
※Fシングル仕様の場合は3本(スタッフのひとりごと>>>フロントシングル化で最適化)

ブレーキ・ギア操作をする際、各部にその指示を届けるとっても大切な役割を担っている”消耗品”と呼ばれるワイヤーたち。
ヒトの身体に置きかえると、神経系統にあたるところかと思います。
STI周り

ところでご存知ですか?
車両の安全基準上、太さの違いから耐久性や操作フィーリングに差があることを。

ごく一部の例外を除き『ブレーキワイヤーは特に重要な機能である制動系のため保安面に厳しくやや太めで、ギアワイヤーは引きの軽さなど主に働きの作動性を高めるために細め』です。
よって、ブレーキは耐久性・ギアは稼動効率性を優先し重視した設計と言えます。

また構造上、基本的にワイヤーはそれぞれ前後で寿命バランスが異なります。
「太い・短い・使用頻度が少ない」ほど長持ちし、「細い・長い・使用頻度が多い」ほど交換サイクルは早くなる傾向があります。

一般的な使用環境において、メンテナンス頻度が高い順に大よそ[Rギア>Rブレーキ>Fブレーキ⇔Fギア]となります。
つまり、ワイヤーの中で最も機能不良が起こりやすいのは後側のギアワイヤーです。

主な理由は、ワイヤーと連動するRディレイラー周りはデリケートなため外的影響を受けやすくセッティングが狂いがち・伸びやすい・ほつれやすい・切れやすい(切れた際はシフター内部で拡散したワイヤーのほつれバリにより大きく悪影響を及ぼすことも…)など。
※その他の理由は長文になりそうなので今回は触れずに割愛します

劣化具合がもっと身近でわかりやすい例として、タイヤの摩耗度合いの差のお話を。
前後輪ともに同じ物を新品から使い始めた際は、後タイヤが先に”摩耗”による交換タイミングがきます。その割合は1:2または2:3位に思います。後輪荷重・後輪駆動なので当然ですね。
ちなみに経年劣化による交換の際は、基本同時タイミングになる場合が多いはずです。
インナー・アウターワイヤ劣化
この2点の内容をシンプルにまとめてみると、ギアワイヤーは繊細な部分のため特に状態(動きのスムーズさ)と使用頻度により早めの調整や交換を、タイヤはゴム製品のため経年劣化の早さと荷重摩耗を加味した交換が必要になってくるかと思います。

自転車一台を構成する消耗品たちの『何を基準に何からはじめ何のメンテンスをしていけばよいのか』の必要性と順番は、総じてケースバイケースになりますのでご相談下さい♪
前回のスタッフのひとりごと小さな巨人たち①<<<にてお話の通り、”縁の下の力持ちたち”はたかが消耗品・されど消耗品なのです。

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皆さまの安全快適で楽しく、そして健康につながるスポーツ自転車生活のお手伝いがかないましたら幸いです。
最後までご覧頂きありがとうございました。
リアディレイラー周り